竹中 浩 5.白磁面取茶碗 銘「呑海」    径13.0㎝ 高8.5㎝

竹中 浩 5.白磁面取茶碗 銘「呑海」 径13.0㎝ 高8.5㎝

 2. 赤楽茶碗 銘「浦波」   径 11.6  高 9.5 ㎝  裏千家十六代御家元お箱書

2. 赤楽茶碗 銘「浦波」
径 11.6 高 9.5 ㎝
裏千家十六代御家元お箱書

4. 白磁面取茶碗 銘「薄氷」   径 11.7  高 8.0 ㎝

4. 白磁面取茶碗 銘「薄氷」
径 11.7 高 8.0 ㎝ <br裏千家十六代御家元お箱書

49. 信楽面取茶碗   径 11.3  高 9.0 ㎝

49. 信楽面取茶碗
径 11.3 高 9.0 ㎝

78. 鉄絵梅文茶碗   径 13.5  高 7.0 ㎝

78. 鉄絵梅文茶碗
径 13.5 高 7.0 ㎝

竹中浩展 -茶碗抄-

会期:
   11:00 - 18:00
会場:壺中居3Fホール

竹中 浩 個展 「茶碗抄」に寄せて

竹中浩といえば、わが国を代表する白磁作家である。
白磁以外にも、染付、銹絵、色絵など幅広く手掛けているが、とくに氏の作る文房具は定評がある。 時々、茶碗を作っていることは知っていたが、送られてきた 「茶碗抄」を見て驚いた。白磁、青磁、鉄絵はもちろん、信楽、備前、丹波、越前、京唐津から黒楽、赤楽、天目、粉引までを本格的に作っていたからだ。師匠の近藤悠三も、その師匠の富本憲吉も、決して茶碗を積極的には作っていない。孫弟子にあたる竹中が、七十半ばを過ぎてから、こんなにも茶碗を作っていたことに驚いたのである。 その茶碗は、これまで竹中が習得した技法を基本として、その作風も竹中風を貫いている。だから、形の歪んだものや中心線のずれたものは見当たらない。それは、故意に歪ませると、そのわざとらしさがどうしても見えてしまうからだ。 茶碗の魅力は、茶碗から醸し出される清潔感にある。そして、なによりも無心であることだ。剣道少年だった竹中は、京都に上京してから居合を始めた。
無心の心は、その修行の中で体得したのであろう。その潔さがなければ、こんな茶碗は生まれてこない。
竹中が、裏千家十六代家元 坐忘斎千宗室氏に愛される理由が、そこにある。


森 孝一(美術評論家・日本陶磁協会常任理事)

 

撮影:内山純一

Artist

竹中 浩 TAKENAKA Ko

(1941-2024)

1941 東京都に生まれる
1961 近藤悠三に師事
1970 京都山科に築窯
1996 京都府無形文化財保持者「陶芸」に指定される
2011 IAC国際陶芸アカデミー会員
2024 逝去

 

<展覧会>

1986 「白磁の美」展(九州陶磁文化館)
1995 「ジャパニーズ・スタジオクラフト展」(ヴィクトリア&アルバート美術館・ロンドン)
1996 「磁器の表現」(東京国立近代美術館工芸館)
1997 「竹中浩展」(出羽桜美術館/山形県)
2001 「竹中浩・やきものの美」(茶道資料館)
2003 「白磁青磁の世界」(茨城県陶芸美術館)
2004 個展(滋賀県陶芸の森美術館)
2005 「コンテンポラリー・クレイ展」(ボストン美術館)
2013 「伝統と創生展―京都府無形文化財保持者による一」(京都文化博物館)
2014 「竹中浩作陶展」(福井県陶芸館)
2015 「京に生きる琳派の美」(京都文化博物館)
2016 個展「白磁と色絵」(LIXILギャラリー、東京)

 

<受 賞>

1981 日本陶磁協会賞
2006 京都府文化功労賞
2016 地域文化功労者(文化庁)

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