主催:ギャラリーこちゅうきょ
作家より
一本一本を植え込む手は一定のリズムと秩序に従って動かしながらも、意識は身体から離れ細く深く、根を下ろして行く感覚になります。その終点はとてもつまらない事であったり、大切なものだったり、その時間の意識は全くわたしの意図ではありませんがただ夢中で、毎回どんな蠢きを見せてくれるのかわからない作品の完成を早く見たい一心で、ひとつの作品に膨大な時間を注いで来ました。
春爛漫の中、モノクロームの世界。ご高覧頂けたら幸いです。
新宮さやか
主催者よりごあいさつ
見るものに不思議な静寂を感じさせる新宮さやかの作品には二つの相反する世界が共生しています。
優しく揺らめく無数の細い針状の陶とそれを包む動きのある花弁は、風のざわめきと空気のうねりを纏い強い生命の躍動感を生み出しつつも、瞬間的に石化したかのような鉱物的な不動の美意識をも合わせもっています。
繊細な陶の技法で表現される、触れれば指に沿うような優しく刹那的な生命の蠢きと、黒と白のモノクロームの色彩と独自の造形が生む不変の静の世界観。是非ご体感戴きたく皆様のご来場をお待ち申し上げております。
2017年 4月
ギャラリーこちゅうきょ
撮影:S&T Photo.
| 1979 | 大阪府に生まれる |
| 2001 | 大阪芸術大学芸術学部工芸学科陶芸コース卒業 |
| 2003 | 滋賀県陶芸の森 創作研修館 研修生 |
<展覧会>
| 2004 | 朝日陶芸展(2006丸栄 他巡回) |
| 2008 | 京都工芸ビエンナーレ(京都文化博物館) |
| 2012 | パラミタ陶芸大賞展 |
| 2013 | Le Ceramique Japonaise(フランス、ドイツ他巡回) |
| 2019 | 超絶技巧の世界(瀬戸内市立美術館) 渾然楽事 京焼今2019(建仁寺両足院、京都) |