2021年3月23日(火)~27日(土) 11:00-17:00
会場:ギャラリーこちゅうきょ
[先行展示]
アートフェア東京 2021
2021年3月19日(金)~21日(日) 12:00-19:00 ※21日のみ16:00まで
会場:有楽町 東京国際フォーラム・B2ホールE /ブースG62
https://artfairtokyo.com/
作家よりご挨拶
45年ほど前に小さな好奇心から悠か古代に途絶えたコアガラスとのつきあいが始まりました。未知の技法で何ができるかわからない手探りのスタートでしたが、遠い存在に思えた古代のマスターピースを日本だけでなく海外の美術館でも手に取って観察し再現する機会にも恵まれました。それは時空を超えて古代の制作者たちが挑戦とエールを送ってくれたようで嬉しく、励みになりました。子どもの頃に理科の実験で感じたようなワクワクする好奇心や期待感は今も続いています。まだコロナに影響される毎日ではありますが、小さなコアガラスの表情を慈しみ楽しんでいただければ幸いです。
松島 巌
主催者よりご挨拶
コアガラスは紀元前16世紀にメソポタミアで生まれ、紀元前後の吹きガラスの普及により途絶えてしまったコア技法によるガラス器です。
松島巌先生はその失われた技法を残された品や破片から読み解き、自由な発想と試行錯誤を以て制作・研究を続けてこられました。
コアガラスの制作は制約を伴う繊細な工程がいくつもあるため、作品は掌に収まる程の大きさが一般的です。それ以上の大きな作品は高度な技術と経験が必要となり、特に高さ20cmを越える『マーブル文華コーン』は松島先生ならではの作品と言えるでしょう。
虹彩と命名された作品は色ガラスと箔が幾重にも重ねられ、光の変幻による効果が天体を仰ぎ見るような趣を感じさせます。
古代ガラスという源泉から湧き出た独創的な造形、美しい色彩の調和、また文様の面白味など個性を発した一作一作を楽しんで頂けばと存じます。
現代コアガラスのパイオニアとして更なる表現を追求される松島巌先生の新作展をぜひ御高覧頂きたくご案内申し上げます。
ギャラリーこちゅうきょ
◆Exhibition at Gallery Kochukyo
23,Tue.,March-27,Sat.,March,2021
◆Prologue at ART FAIR TOKYO 2021
19,Fri.,March‐21,Sun.,March,2021
Tokyo International Forum,B2F,Hall E, Booth G62
撮影:Iwao Matsushima.
| 1946 | 岡山県に生まれる |
| 1970 | 岡山大学教育学部卒業 |
| 1975 | 独学でコアガラスの研究を始める |
| 1994 | 富山ガラス造形研究所非常勤講師(~2016) |
| 2001 | コーニングガラス美術館 The Studio 講師(USA)(2004) |
| 2006 | 法隆寺金堂 天蓋補修のガラス玉を制作(~2008)2020年天蓋が国宝指定 |
| 2013 | 大英博物館でヘレニズム期スパイラルレース碗の調査、復元 |
<展覧会>
| 1981 | 現代ガラスの美_オーストラリア・カナダ・アメリカと日本(京都国立近代美術館) |
| 1994 | '94世界現代ガラス展(北海道立近代美術館他巡回) |
| 1999 | 日本のガラス2000年_弥生から現代まで(サントリー美術館) ガラス工芸-歴史と現在(岡山市立オリエント美術館) |
| 2000 | 古代ガラスの技と美(東京古代オリエント博物館他) |
| 2010 | 松島巌ガラスの世界_甦るコアガラス(高梁市成羽美術館) |
| 2013 | 「古代ガラス-色彩の響宴」+「たまもひ-松島巌コアガラス」(MIHO MUSEUM 、岡山市立オリエント美術館巡回) Drinking Glass-酒器のある情景(サントリー美術館) |
| 2014 | 第19回MOA岡田茂吉賞展-明日の工芸を展望する(MOA美術館) |
| 2015 | 工藝を我らに(資生堂アートハウス)(~2018) |
| 2016 | 東京国立近代美術館工芸館名品展「日本工芸の100年」(岡山市立オリエント美術館、島根県立美術館) |
<受 賞>
| 1996 | 岡山市文化奨励賞 |
| 2000 | 岡山県文化奨励賞 |
| 2004 | 福武文化賞 |
| 2023 | 山陽新聞賞(文化功労) |