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主催者よりごあいさつ キャストブロンズ=青銅鋳造の第一人者である畠山耕治先生の新作展は当ギャラリー として2007年以来、5年振りの機会となる。 作家は常に現代の「工芸=美術」の限界と可能性とに想いを凝らし、堅実かつ恒久の 造形を手掛けてこられたが、ここ近年は日本の伝統に息づく「Vessel=器」を独自 の視点で見直し研鑽を積んでこられた。 「ふたのある形態」は作家のライフワークとなる筈だが、「茶器」はまさに現時点に おける日本伝統工芸への試みのひとつの回答と云って過言ではない。 「香合」はこれまでのモジュールから見れば最少の寸法ではあるが、「造形と用の美」 すなわち柳宗悦が提言した問題に対するユニークな回答を体現しているといえよう。 「水指」は作家の今までの作品群を目にしたひとならば、見立てから独立した「用」 をダイレクトに表現した造形として新鮮な衝撃を感じるはずであろう。 作者曰く「侘びの漂う一会が現出する場に、微かな素材の意識を漂わせてみたい」、 現代日本文化を覆う閉塞感を打破し、新しいムーブメントを創世しようとする意気を 今回のラインナップから感じて汲み取っていただければ幸甚である。 |
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